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 平成 6年版 犯罪白書 第1編/第2章/第2節/2 

2 検察審査会

 I-28図は,昭和58年から平成4年までの間の,検察審査会が申立て又は職権により受理した事件と処理した事件の被疑者人員の推移を見たものである。4年の受理人員が前年比101.3%増加の2,359人となっているが,この中には,東京佐川急便事件に関する申立て1,178人が含まれており,これを除くと1,181人となって,前年とほぼ同数である。4年の受理人員のうち,刑法犯は1,091人であり,罪名別に見ると,多いものから,業務上過失致死傷385人,文書偽造100人,傷害93人,詐欺78人,業務上横領69人の順となっており,特別法犯は1,267人で,政治 資金規正法違反1,178人,国家公務員法違反25人等となっている。

I-28図 検察審査会事件受理・処理人員の推移

 I-29図は,同じ期間に検察書査会が「起訴相当」又は「不起耐不当」の議決をした事件の被疑者の人員と当該議決に係る人員の処理人員全体に占める比率及び検察官が再捜査の上起訴した人員を見たものである。議決人負は37人から95人の範囲で,起訴人員は5人から17人の範囲で推移している。この間の起訴相当・不起訴不当議決率は,1.9%から4.9%の間で推移しているが,平成4年は,4.4%であった。

I-29図 起訴相当・不起訴不当議決人員,同議決率及び実際起訴人員