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 平成 4年版 犯罪白書 第4編/第2章/第1節/2 

2 女子特別法犯の概況

 昭和47年以降の道交違反等交通関係法令違反を除く特別法犯送致人員と女子の同送致人員及び女子比の推移を見ると,IV-3表のとおりであり,送致人員は,47年以降多少の起伏を示しながらもおおむね2万人台で推移していたが,58年をピークとして減少し,平成3年においては1万8,686人(女子比22.0%)となっている。ところが,成人と少年に分けて見ると,全般的に減少傾向にある道交違反等交通関係法令違反を除く特別法犯の中にあって,女子少年の送致人員は,昭和47年の1,449人からおおむね増加傾向にあり,平成3年には8,549人となっており,交通関係業過を除く刑法犯検挙人員と同様に女子少年の増加傾向が顕著である。

IV-1表 交通関係業過を除く刑法犯男女別検挙人員・人口比及び女子比

IV-2表 交通関係業過を除く刑法犯検挙人員の人口比・女子比及び少年比

 IV-4表は,昭和47年と最近3年間における女子の道交違反等交通関係法令違反を除く特別法犯の罪名別送致人員の推移を示したものであるが,平成3年における同特別法犯の罪名別構成比を見ると,毒劇法違反が最も多く,次いで,公職選挙法違反,覚せい剤取締法違反,風営適正化法違反,売春防止法違反の順となっている。道交違反等交通関係法令違反を除けば,女子の特別法犯は,毒劇法違反及び覚せい剤取締法違反の二つの罪名で総数の57.9%を占めている。売春防止法違反及び風営適正化法違反は,女子比が高く,女子型犯罪であることを示しているが,送致人員はおおむね減少傾向にある。また,公職選挙法違反は,構成比,女子比とも比較的高いが,送致人員は,全国的規模の公職選挙の有無によって大きく変動している。
 IV-5表及びIV-6表は,昭和47年以降の毒劇法違反及び覚せい剤取締法違反の総数と女子の送致人員及び女子比の推移を示したものである。ここ数年,女子の毒劇法違反の95%ないし96%,覚せい剤取締法違反の15%ないし19%は,女子少年によるものとなっている。