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 平成 3年版 犯罪白書 第4編/第4章/第3節/1 

第3節 受刑者の生活意識

1 意識調査の概要

 前節で紹介した実態調査の対象となった受刑者全員に対して「生活意識に関する調査」と題するアンケート調査を受刑者本人に回答を求める形で実施した。この調査では,主として受刑者の過去,現在及び将来の生活にとって重要かつ意味があると考えられる事項について11間の質問を発し(調査実施時に50歳以上の受刑者に対しては,更に4間を付加した。),それぞれに複数の選択肢を用意し,択一又は重複で回答を求めている。
 実施の時期は,実態調査実施時期と同時期であり,実施の方法は,各行刑施設に依頼し,原則として集団・記名方式で実施の上,回収した。調査対象・人員は,総数3,181人で,その内訳は,前節IV-28表に示したとおりである。
 なお,「若年群」,「中年群」及び「高年群」の用語定義は前節と同様である。
 結果の分析は,[1]年齢についての意識,[2]現在の生活意識,[3]犯行及び罪の償いに関する意識,[4]将来に関する意識,及び[5]自己意識,のそれぞれについて,年齢及び初入・再入の影響によってどのような差が見られるかを中心に行うこととする。