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1 少年受刑者の状況 懲役又は禁錮の言渡しを受けた少年に対しては,その特性にかんがみ,少年刑務所又は刑務所内の特に設けた場所でその刑を執行する。この場合,少年が20歳に達しても,引き続き同一場所において処遇することが適当であると認められるときは,26歳に達するまではそこでの執行を継続することができることとなっている。
平成元年中の少年新受刑者(裁判の確定により,新たに入所した者で,裁判時20歳未満の者をいい,入所時に20歳以上の者を含む。以下,本節において同じ。)は,III-91表のとおり68人(前年99人)で,うち,入所時20歳未満の者は53人(同81人)である。元年12月31日現在収容中の少年受刑者は32人で,前年に比べ19人減少している。 III-92表は,少年新受刑者の年齢層別人員を見たものであるが,平成元年では18歳・19歳の者が75.0%を占めており,17歳以下の者は極めて少ない。 少年新受刑者の罪名別人員は,III-93表のとおりである。最近3年間で見ると,業過,窃盗により入所した者が多い。 III-94表は,少年新受刑者の刑名・刑期別構成比を見たものである。平成元年では,懲役が60人(うち,刑期2年以下が60.0%),禁錮が8人(全員が刑期2年以下)である。なお,これら68人中,65人は不定期刑を言い渡されている。 III-91表 少年新受刑者数及び少年受刑者比(昭和40年,50年,62年〜平成元年) III-92表 少年新受刑者の年齢層別人員(昭和50年,55年,60年,62年〜平成元年) III-93表 少年新受刑者の罪名別人員(昭和40年,50年,62年〜平成元年) III-94表 少年新受刑者の刑名・刑期別構成比(昭和40年,50年,62年〜平成元年) 少年新受刑者中,初人者の保護処分歴は,III-95表のとおりであり,前年と比較すると,処分歴のない者の占める割合が43.4%から55.9%へと上昇し,過半数を占めるに至った。少年新受刑者の教育程度別人員は,III-96表のとおりである。平成元年では,中学校卒業が67.6%,高等学校中退が26.5%,高等学校卒業以上が5.9%となっている。 III-95表 少年新受刑者中初入者の保護処分歴別人員(昭和62年〜平成元年) III-96表 少年新受刑者の教育程度別人員(昭和62年〜平成元年) |