前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成 2年版 犯罪白書 第3編/第3章/第3節 

第3節 一般非行少年と少年鑑別所収容少年との比較

 本章では,少年鑑別所収容少年を初入少年と再入少年とに分けて,それぞれの実態を述べた。本章で考察の対象とした少年は,非行性が比較的進んでいる者,あるいは資質・環境上の深刻な問題を抱えていると認められる者が多く,第2章において取り扱った少年鑑別所収容少年を含む非行少年全体(以下,「一般非行少年」という。)とは,相当の相違点がある。
 本節では,一般非行少年と対比して少年鑑別所収容少年の特質を明らかにすることとし,あわせて,各項目ごとに,関連する第1節及び第2節の分析結果の要点を述べることとする。
 なお,本節で扱う一般非行少年は,家庭裁判所に係属した一般保護少年,又は検察庁新規受理事件における「犯罪少年の実態調査」(本編第2章序文参照)の対象少年のいずれかであり,以下,前者を「一般非行少年(家裁)」,後者を「一般非行少年(検察)」というが,両者とも,少年鑑別所収容少年を含むものである。