第2節 多数回受刑仮出獄者の保護観察
1 特別調査の概要 法務総合研究所では,多数回の受刑歴があって仮出獄を許された者の特性及びこれらの者に対する保護観察の実状を明らかにするため,全国の保護観察所の協力を得て,刑務所入所度数が6度以上の仮出獄者に対する保護観察に関する特別調査(以下「保護観察調査」という。)を実施した。この調査は,昭和61年1月1日から同年12月31日までの1年間に,全国の保護観察所(50庁及び3支部)において新たに受理した仮出獄者のうち,入所度数6度以上の者1,265人を対象とした。調査方法は,62年6月30日現在において保護観察が継続中の者については同日までの状況を,既に保護観察が終了している者については終了日までの状況を,保護観察所の公的資料に基づいて保護観察官が調査票に記入したもので,有効回収数(率)は1,203人(95.1%)となっている。
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