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 昭和63年版 犯罪白書 第4編/第3章 

第3章 電算化犯歴から見た多数回前科者

 本章では,懲役,禁錮,罰金,拘留及び科料の前科を多数有する者について,法務省の電算化犯歴の資料により,その実態と科刑状況を考察することとする。
 電算化犯歴には,我が国に本籍を有し,かつ,生存している自然人(明治以前の出生者を除く。)に対して,昭和23年以後現在に至るまでの約40年間に,我が国の裁判所が有罪の言渡しをして確定した裁判に関する事項が,道交関係罰金裁判に係るものを除き,すべて収録されている。法務総合研究所では,累犯者や犯罪常習者に対する刑事政策上の資料を得るため,法務大臣官房秘書課電子計算機室の協力を得て,電算化犯歴の中から,昭和62年5月12日現在,前科10犯以上を有する多数回前科者を抽出し,これらを分析・検討して紹介することとしたものである。