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I-69表は,昭和52年,60年及び61年における外国人登録法に基づく登録者及び外国人入国者を,国籍別に示したものである。登録者総数は年々増加の一途をたどり,61年には86万7,237人(前年より1万6,625人・ 2.0%増)となっている。他方,入国者総数も49年以来増加を続けてきたが,61年には,前年より減少し,202万1,450人(前年より23万8,444人・10.6%減)となった。これは,前年の60年が科学万国博覧会開催年に当たったため,例年以上の外国人入国者があったことと,同年9月から急激な円高が進行したことなどが影響したものと思われる。
I-69表 国籍別外国人登録者・入国者数(昭和52年,60年,61年) I-70表は,昭和61年における外国人の交通関係業過及び道交違反を除く検察庁新規受理人員を罪名別及び国籍別に見たものである。新規受理人員総数は,前年に比べ622人(4.5%)減少し,1万3,157人となっており,罪名別に受理人員の多いものを見ると,外国人登録法違反3,119人,窃盗2,952人,傷害1,187人,覚せい剤取締法違反852人などとなっている。なお,前年に比べ増加したものとしては,出入国管理及び難民認定法違反(203人・35.5%増),強盗(34人・113.3%増),覚せい剤取締法違反(22人・2.7%増),賭博(22人・8.3%増)などが注目される。国籍別では,韓国・朝鮮が1万378人(78.9%)で最も多く,次いで多いのがフィリピンの757人(5.8%)となっている。I-70表 外国人の罪名・国籍別検察庁新規受理人員(昭和61年) I‐71表は,地方入国管理局において,出入国管理及び難民認定法に基づく退去強制手続がとられた事例について,最近5年間の退去強制事由別摘発人員を見たものである。退去強制手続をとられた者の数は,ここ数年急増し,昭和61年には,前年より2,920人(38.2%)増の1万573人に上っているが,同表掲記の不法残留者の84.4%に相当する7,782人は資格外活動をも伴っており,これと資格外活動だけで摘発された349人を合わせると,その数は摘発者総数の76.9%を占めるに至っている。これら資格外活動者及び資格外活動がらみの不法残留者合計8,131人につき,当該活動の内容を男女別に見たのが,I-72表であるが,総数の73.1%は女子であり,その89.8%はホステス,ストリッパーによって占められており,このようなことからすれば,これら退去強制手続をとられた者の大半は,いわゆる出稼ぎを目的に来日した者とも言える。I‐73表は,裁判が確定して新たに我が国の行刑施設に入所した外国人の数を見たものである。昭和61年における外国人新受刑者は898人であり,新受刑者総数3万651人の2.9%に当たるが,この比率には近年特に大きな変化は見られない。 I-71表 退去強制事由別摘発人員(昭和57年〜61年) I-72表 資格外活動者及び資格外活動がらみ不法残留者の活動内容(昭和61年) I-73表 新受刑者の国籍別人員(昭和60年,61年) I-74表は,最近5年間に,日本国内において外国人が被害に遭った刑法犯の認知件数を見たものである。総数で見ると,昭和61年は9,301件で,前年より75件(0.8%)増加している。罪名別では,窃盗の被害が7,390件(79.5%)で最も多く,次いで,詐欺の620件(6.7%),傷害429件(4.6%),暴行186件(2.0%)の順になっている。I-74表 外国人が被害者である刑法犯の認知件数(昭和57年〜61年) |