I-55表は,最近5年間における女子特別法犯の送致人員の推移を示したものである。昭和60年の送致人員総数は,1万8,960人で,前年に比べて5,617人の減少となっている。60年の送致人員の罪名別構成比を見ると,毒物及び劇物取締法違反が29.4%で最も多く,次いで,覚せい剤取締法違反(21.8%),風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反(10.9%),売春防止法違反(7.5%)などの順となっている。送致人員の動向を見ると,60年においては,覚せい剤取締法違反並びに毒物及び劇物取締法違反が前年よりやや減少したとはいえ,依然として高い比率を占めている。また,風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律違反の激減は,60年2月の風俗営業等取締法の一部を改正する法律により,規制内容や罰則が改正,整備されたこと,公職選挙法違反の減少は,国政選挙や統一地方選挙が同年中に施行されていないことによるものと思われる。
I-54表 女子刑法犯年齢層別検挙人員
I-55表 女子特別法犯送致人員