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 昭和60年版 犯罪白書 第4編/第4章/第3節/3 

3 更生保護婦人会

 更生保護婦人会は,女性や母親の立場から,地域社会の犯罪予防と犯罪者や非行少年の更生に協力することを目的とする民間団体であり,その趣旨に賛同する女性であれば,だれでも参加できる。昭和24年に犯罪者予防更生法が施行されて以来,地域単位で組織化が進められ,逐次,県単位,地方ブロック単位の組織が整備され,39年には全国更生保護婦人協議会が結成されたが,その後44年には,全国更生保護婦人連盟と改称され,今日に至っている。更生保護婦人会の活動内容は,主として,犯罪予防のため世論を啓発し,保護観察対象者や更生保護会在会者,矯正施設被収容者に対し,援護金品を贈ったり,施設等を訪問し,激励したりして,その更生を援助することであるが,更に具体的には,更生保護思想の普及活動,犯罪予防活動,保護観察対象者に対する援助活動,保護司活動に対する協力活動,更生保護会に対する協力活動,BBS活動に対する協力活動,矯正施設の被収容者に対する援助活動,関係機関・団体の行事に対する協力・参加など,多彩な活動を展開している。
 IV-78表は,更生保護婦人会について,地域単位で組織されている地区会の数と会員数を示したものである。同表によると,地区会数では,昭和54年の1,038団体から58年には1,117団体と79団体(7.6%)増加しているが,会員数では,55年以降減少していたところ,58年に至って21万3,026人と前年に比べて4,894人(2.4%)増加している。

IV-78表 更生保護婦人会の地区会・会員数