IV-62表は，非行少年(触法少年を除く。)の交通関係業過を除く刑法犯の検挙人員中，再犯少年の占める比率及び前回処分の内訳を，最近5年間について見たものである。総数中に占める再犯者の比率は，昭和56年の27.1%から連続上昇し，59年には31.3%となっている。再犯者の前回処分別内訳では，審判不開始・不処分がいずれの年も4割を超えており，59年は45.8%となっている。
　IV-63表は，法務省の特別調査(第3編第1章第2節参照)により，検察庁が取り扱った非行少年について，前回処分から本件犯行に至るまでの期間を，最近5年間について見たものである。再犯期間が1年未満の少年の占める比率は，いずれの年も7割を超えており，59年は75.7%に達している。このような犯罪少年の再犯率，特に，処分後1年未満の高い再犯率は，少年事件の捜査及び調査の過程における担当者による指導や助言等，再犯防止に向けた措置の重要性とその難しさを浮かび上がらせるものである。