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6 審理期間 III-17表は,昭和55年以降の3年間の第一審公判事件の審理期間を,地方・家庭裁判所と簡易裁判所に分けて見たものである。地方裁判所及び家庭裁判所においては,3か月以内に終局に至るものの比率が逐年上昇を続け,6か月を超えるものの比率は確実に低下しており,審理期間は短縮化の傾向が顕著である。
次に,起訴時を起算点として,控訴審及び上告審の終局に至るまでの通算審理期間を,昭和55年以降の3年間について見たものがIII-18表である。控訴審では,通算審理期間1年以内で終局に至るものの比率が逐年上昇して57年には75.8%に達し,また,3年を超える長期のものは前年に比べて2.2ポイント低下している。上告審でも,通算審理期間5年を超えるものは前年に比べて1.8ポイント上昇したものの,1年以内に終局に至るものの比率が逐年上昇を続けて,57年には42.7%と4割を超えている。このように,上級審段階で見ても,全般的に迅速審理の要請にこたえていると言えよう。 III-17表 第一審公判事件の審理期間の構成比(昭和55年〜57年) |