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7 学校と非行 学校は,少年にとって,家庭とともに最も身近な生活環境であり,少年非行との関連も重視されてきたところであるが,近年,その学校内における暴力事犯の多発が重大な関心の的となっている。
IV-20表は,昭和41年以降における交通関係業過を除く少年刑法犯について,中学生,高校生別検挙・補導人員と,その在校生総数に対する比率を見たものである。41年以降,中学生,高校生共に,検挙・補導人員は激増しているが,57年について見ると,中学生の検挙・補導人員は,前年より1万450人(8.9%)増加し,高校生は減少している。 IV-3図 家庭内暴力少年の学職別構成比(昭和57年) IV-4図 家庭内暴力の対象別構成比(昭和57年) IV-20表 少年刑法犯学生・生徒別検挙・補導人員及びその在学生に対する比率(昭和41年,50年,55年〜57年) IV-21表は,最近5年間における学校内暴力事件の発生状況を見たものである。昭和57年について見ると,発生件数は1,961件で,前年より124件(5.9%)減少し,また,検挙・補導人員は8,904人で,前年より1,564人(14.9%)減少している。検挙・補導人員の内訳は,中学生が圧倒的多数を占めている。校内暴力の内容について,57年度における文部省の全国公立中学校及び公立高等学校の調査によると,教師に対する暴力事件は657校の中学校で1,404件,118校の高等学校で159件発生しており,器物等損壊事件は,中学校で557校(損害額6,737万円),高等学校で23校(同177万円)の発生が報告されている。このように校内暴力が,特に,中学校に多発している状況は,憂慮すべきものと言えよう。IV-21表 学校内暴力事件の検挙・補導状況(昭和53年〜57年) |