III-1表は，昭和57年における全国の検察庁の新規受理人員を罪名別に前年と対比して見たものである。57年の新規受理人員総数は308万9,841人で，前年より7万4,631人(2.5%)増加している。総数のうち，刑法犯は29.2%，特別法犯は70.8%となっており，業過を除く刑法犯は39万8,884人で12.9%，通交違反を除く特別法犯は13万3,924人で4.3%である。なお，業過は16.3%，道交違反は66,5%で，この両者で全体の82.8%を占めている。刑法犯について見ると，全体では，前年より1万7,971人(2.0%)増加し，罪名別では，賭博・富くじ(67.3%)，公然わいせつ(35.4%)及び贈収賄(15.1%)などが増加しており，暴力行為等処罰法違反(14.1%)，暴行(8.3%)，強姦(7.3%)及び殺人(6.8%)などが減少している。特別法犯について見ると，全体では，前年より5万6,660人(2.7%)増加している。罪名別で見ると，覚せい剤取締法違反が261人(0.8%)増加して3万4,431人となっている。53年，54年と大幅に減少した道交違反は，55年以後増加に転じ，57年は前年より更に6万2,514人(3.1%)増加している。