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2 検挙状況等 (1)検挙人員及び検挙率
II-69表は,最近5年間における暴力犯罪の検挙人員及び検挙率を見たものである。殺人の検挙率は,低下傾向にあって,1977年の92.2%から1981年の82.6%に低下している。強盗の検挙率も低下傾向にあり,他の暴力犯罪だけではなく,正式起訴犯罪全体と比べても各年次とも著しく低く,1981年には24.7%となっている。強姦の検挙率は,ここ数年大きな変動はなく,90%弱で推移しているが,傷害では,1981年に74.9%と5年間における最低の数値となっている。 II-69表 暴力犯罪の検挙人員及び検挙率イギリス(1977年〜81年) (2)犯行状況II-70表は,最近5年間における殺人の犯行方法,動機を見たものである。ここ5年間,犯行方法,動機とも顕著な変動は見受けられない。犯行方法では,各年次とも刃物使用が一番多く,次いで,絞首,手拳等による殴打等となっている。次に,動機について見ると,各年次とも「けんか,仕返し,憤怒」がおおむね50%を超えて最も多く,次いで,「盗み,財産目当て」が多い。 (3)被害者像 II-71表は,最近5年間における殺人について,犯人と被害者の関係を見たものである。1980年を除く4年間の犯人と被害者の関係はほぼ同傾向にあって,「面識あり」が73%ないし75%で,「面識なし」が19%ないし20%で推移している。しかし,1980年では「面識あり」の比率が63%と低く,逆に,「面識なし」が29%とやや高くになっている。殺人の被害者について,1970年以降の傾向を人口100万人比で見ると,被害者数はほぼ10人前後で推移し,1981年には11人である。これを,被害者の年齢層別に見ると,1歳未満の嬰児が被害者となっているのは,1981年において42人(1歳未満の嬰児100万人比)と他の年齢層に比べ著しく多い。 II-70表 殺人の犯行方法・動機イギリス(1977年〜81年) II-71表 殺人における犯人と被害者の関係イギリス(1977年〜81年) |