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 昭和58年版 犯罪白書 第2編/第2章/第4節/1 

第4節 検挙状況等

1 検挙状況

 事件の発生から検挙までの時間及び検挙の端緒を見ると,II-49表のとおりである。
 まず,事件発生から検挙までの時間を見ると,事件発生後1時間以内に検挙された事案がいずれの罪種においても最も多く,特に,殺人では50.0%に上り,強盗でも46.1%とその比率が高くなっているが,強姦では21.2%と,殺人,強盗に比べて低い比率となっている。
 次に,犯人が検挙されるに至った端緒を見ると,第三者の届け出によるものが,殺人では35.0%と最も多く,被害者の届け出によるものが多い強盗や強姦においてさえも,それぞれ7.9%,5.8%となっており,一般人の捜査への協力的姿勢がうかがわれる。さらに,ここで注目されるのは,3罪種のいずれにおいても,犯人の自首(犯行後,別件で逮捕された際に余罪として自白したような場合も含む。)によるものが,殺人で32.5%,強盗で26.3%,強姦で11.5%といずれも比較的高い比率を占めていることである。

II-49表 検挙までの時間及び端緒(東京)