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昭和57年における過激派集団の活動は,新東京国際空港第二期工事阻止闘争が中心となり,国鉄成田線等信号ケーブル切断事件,自衛隊施設時限式可燃物放火事件など悪質なゲリラ事犯が反復され,しかもその件数は,前年に比べ20件増の31件の多くを数えている。
最近10年間の内ゲバ事犯の認知・検挙状況を見ると,I-33表のとおりである。昭和57年は,過去10年間最少の6件に激減したが,その犯行手口は,被害者宅のドアを破壊して侵入し,就寝中の被害者を襲撃し,その頭部を鉄パイプ等でめった打ちにして殺害するなど,依然として凶悪,残忍である。 爆発物使用事犯は,昭和55年以降3年間に1件も発生していない。なお,57年中に過激派集団の重要指名手配被疑者2人が逮捕された。 このように過激派集団の犯行のうち,内ゲバ事犯等は減少傾向にあるものの,ゲリラ事犯に増加傾向が認められること,依然,テロ・ゲリラ志向が強い上,その組織勢力にわずかながら伸長の兆しがうかがえること等から見て,過激派集団の今後の動向には,十分な警戒が必要であろう。 I-33表 内ゲバ事犯認知・検挙状況 |