新受刑者を罪名別に見たのが,II-32表である。昭和56年では,刑法犯が総数の65.5%であるのに対し,特別法犯が34.5%を占めている。近年,特別法犯の比率が逐年上昇しているが,これは,主として覚せい剤取締法違反の著しい増加によるものである。特に,女子の新受刑者については,53年以降,覚せい剤取締法違反で入所する者が激増し,罪名別では窃盗を上回って第1位となり,56年では,女子新受刑者総数の50.5%と過半数を占めるに至っている。一方,男子受刑者では,窃盗が総数の28.3%で最も多いが,次いで多いのは覚せい剤取締法違反で,23.0%となっている。
II-32表 新受刑者の罪名別構成比(昭和54年〜56年)
II-33表 新受刑者の刑名・刑期別構成比(昭和40年,45年,50年,55年,56年)