3 帰住予定先の環境の調整 矯正施設の収容者には,釈放後,確実に帰住できる住居がない場合とか,あっても,人間関係等の環境上の問題があって更生の場としてふさわしくない場合が少なくない。そこで,保護観察所においては,矯正施設収容者の帰住予定先の環境を調査し,本人の更生を妨げるような事情があれば,それを除去するための調整を行っている。この環境調整は,本人が矯正施設に収容された後速やかに開始され,釈放時まで継続的に行われる。 環境調整の経過ないし結果を記載した報告書は,本人を収容する矯正施設及び地方更生保護委員会に送付されて,矯正処遇や仮釈放審理の資料として活用される。昭和55年において,保護観察所は,刑務所収容者3万795人,少年院収容者5,320人,婦人補導院収容者12人について,環境調整事件を受理した。
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