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 昭和56年版 犯罪白書 第3編/第1章/第1節/1 

第3編 犯罪者の処遇

第1章 検察及び裁判

第1節 検  察

1 被疑事件の受理

 III-1表は,昭和55年における全国の検察庁の新規受理人員を罪名別に前年と対比して見たものである。55年の新規受理人員総数は297万9,731人で,前年より1万414人(0.4%)増加している。総数のうち,刑法犯は28.8%,特別法犯は71.2%となっており,業過を除く刑法犯は87万7,042人で12.7%,道交違反を除く特別法犯は15万9,767人で5.4%である。なお,業過は16.2%,道交違反は65.8%で,この両者で全体の82.0%を占めている。刑法犯について見ると,全体では,前年より2万3,817人(2.9%)増加し,罪名別では,殺人(16.0%),強盗(15.3%),横領(16.8%),贈収賄(36.8%),暴力行為等処罰法違反(12.8%)などが10%以上の増加を示し,公然わいせつ(10.4%),暴行(6.4%)などが減少している。特別法犯について見ると,全体では,前年より1万3,403人(0.6%)減少しているが,罪名別では,覚せい剤取締法違反が1,835人(6.2%)増加し,3万1,464人となっている。53年,54年と大幅に減少した道交違反は,55年には前年より1万6,480人(0.8%)増加している。