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 昭和55年版 犯罪白書 第4編/第1章 

第4編 犯罪者処遇の推移

第1章 概  説

 第4編は,今次大戦後,おおむね30年間にわたる我が国における矯正及び更生保護の制度の変遷と,その具体的な処遇の推移を,成人と少年に分けて考察するとともに,各国の犯罪者処遇の実情をも紹介しようとするものである。第1章では,処遇制度の推移を成人犯罪者と非行少年に分けて概観しているが,ここでは,戦後における処遇制度の推移を正しく理解するために必要な限度で,明治以降第二次大戦までにおける制度の沿革について粗描した。第2章は,成人受刑者,保護観察付執行猶予者,婦人補導院収容者等について,第3章は,少年鑑別所収容者,少年院収容者,少年受刑者,保護観察処分少年等について,それぞれ,およそ30年間にわたる矯正及び更生保護の処遇の運用の推移を主に統計に基づいて明らかにしている。また,第4章においては,アメリカ,イギリス,ドイツ連邦共和国,フランス,スウェーデン等欧米諸国における犯罪者処遇の実情を紹介することとした。