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 昭和54年版 犯罪白書 第2編/第2章/第3節/8 

8 保  安

 行刑施設の安全と秩序を維持する保安の作用は,受刑者処遇が円滑に行われるための基礎となるものである。II-47表は,行刑施設において発生した逃走等の主要な事故の発生状況を示したものである。昭和53年の事故発生件数は,40年当時と比較して著しく減少し,自殺8件,逃走6件,収容者殺傷1件の計15件となっている。

II-47表 行刑施設事故発生状況(昭和40年,45年,51年〜53年)

 また,矯正統計年報によると,昭和53年中に規律違反により懲罰を科された受刑者は延べ2万8,114人であって,1日平均では77.0人となっている。懲罰の事由となった規律違反は,収容者暴行が17.0%で最も多く,抗命が12.6%でこれに次いでいる。