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 昭和53年版 犯罪白書 第2編/第1章/第1節/1 

第2編 犯罪者の処遇

第1章 検察及び裁判

第1節 検  察

1 被疑事件の受理

 昭和52年における全国の検察庁の新規受理人員は,344万7,464人で,前年より21万2,372人増加している。これを刑法犯,道交違反及びその他の特別法犯の別に,51年と対比して示すと,II-1表のとおりである。52年では,総数のうち,刑法犯は24.1%,道交違反は71.4%,その他の特別法犯は4.5%となっている。これを前年と比較すると,刑法犯が2.4%減少しているが,道交違反が10.4%,その他の特別法犯が0.9%と,いずれも増加し,総数では6.6%の増加となっている。

II-1表 検察庁新規受理人員(昭和51年,52年)

 次に,昭和52年における刑法犯の新規受理人員を主要罪名別に見ると,II-2表のとおりである。構成比を見ると,業務上過失致死傷が55.1%を占め,以下,窃盗の22.5%,傷害・暴行の7.6%,詐欺の2.7%の順となっている。
 前年より増加しているのは,横領の1,531人をはじめ,公務執行妨害の187人,重過失致死傷の150人などであり,比率では,横領の13.1%,重過失致死傷の11.2%,公務執行妨害の7.8%などとなっている。前年より減少しているのは,業務上過失致死傷の1万4,957人,窃盗の1,344人,傷害・暴行の1,046人などであり,比率では,減少率の高い順に見ると,贈賄・収賄の17.9%,強盗致死傷・強盗強姦・同致死の17.6%,賍物関係の11.1%などとなっている。

II-2表 主要罪名別刑法犯検察庁新規受理人員(昭和51年,52年)