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 昭和53年版 犯罪白書 第1編/第2章/第1節/2 

2 暴力団関係者の検挙状況

 昭和51年と52年の暴力団関係検挙人員(準構成員及び暴力常習者のそれを含む。)を主要罪名別に見ると,I-32表のとおりである。52年には,前年より刑法犯で若干減少し特別法犯でやや増加したため,総数では928人増加して,5万7,351人となっている。罪名別に見ると,刑法犯では傷害,兇器準備集合,暴行の増加が目立ち,特別法犯では覚せい剤取締法違反が前年に引き続き著しい増加を示し,また,風俗営業等取締法違反も顕著に増加している。
 次に,昭和52年の暴力団関係検挙人員の罪名別構成比を見ると,最も多いのは傷害(19.6%)であり,以下,覚せい剤取締法違反(14.0%),暴行(11.9%),(9.8%),恐喝(7.9%),競馬法違反(5.9%),銃砲刀剣類所持等取締法違反(4.9%)などの順となっており,特に,覚せい剤取締法違反の構成比が前年の11.1%から14.0%に増大している点が注目される。
 昭和52年の暴力団関係検挙人員について,所属団体の種類別の構成比を見ると,博徒が総数の37.1%を占めて最も多く,次いで,暴力テキ屋が16.1%,青少年不良団が8.6%となっている。その地位別の構成比は,首領が総数の1.5%,幹部が14.1%,組員が25.2%,準構成員が25.4%,暴力常習者が33.9%となっている。

I-32表 主要罪名別暴力団関係検挙人員(昭和51年,52年)

I-33表 主要罪名別刑法犯暴力団関係検挙人員及び全検挙人員中に占める比率(昭和48年〜52年)

I-34表 特別法犯暴力団関係送致人員及び全送致人員中に占める比率(昭和48年〜52年)