昭和51年における全国の検察庁の新規受理人員は，323万5,092人で，前年より20万9,045人増加している。これを刑法犯，道交違反及び道交違反を除くその他の特別法犯の別に，50年と対比して示すと，II-1表のとおりである。51年においては，総数のうち，刑法犯は26.3%，道交違反は68.9%，その他の特別法犯は4.7%となっている。これを前年と比較すると，刑法犯が0.3%，その他の特別法犯が9.1%それぞれ減少しているが，道交違反が11.3%増加し，総数では6.9%の増加となっている。
　次に，昭和51年における刑法犯の新規受理人員を主要罪名別に見ると，II-2表のとおりである。構成比を見ると，業務上過失致死傷が55.6%を占め，以下，窃盗の22.1%，傷害・暴行の7.5%の順となっている。前年より増加しているのは，比率では，放火の13.8%，公務執行妨害の10.4%，横領の8.9%などであり，実数では，業務上過失致死傷の4,100人を筆頭に，横領の951人，詐欺の853人などがこれに次いでいる。前年より減少しているのは，減少率の高い順に見ると，賭博・富くじの15.6%，強制わいせつ・同致死傷，強姦・同致死傷の14.5%，恐喝の14.3%などであり，実数では，傷害・暴行の3,158人，賭博・富くじの2,211人，恐喝の2,045人などである。

II-1表　検察庁新規受理人員(昭和50年，51年)

II-2表　主要罪名別刑法犯検察庁新規受理人員(昭和50年，51年)