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 昭和52年版 犯罪白書 第1編/第3章/第2節/2 

2 その他の比較

 I-11図は,アメリカ,イギリス及び日本の殺人罪における加害者と被害者の関係等を比較したものである。親族間の殺人が全体に占める比率は,我が国及びイギリスでは,アメリカの約2倍もあり,また,面識のない者の間での殺人が全体に占める比率は,我が国ではイギリスの約半分にすぎない。このことから,我が国では,アメリカ,イギリスに比べていわゆる行きずりの無関係の者に対する殺人が比較的少ないことがうかがわれる。

I-11図 殺人罪における加害者・被害者関係の国際比較(1975年)

 次に,I-12図は,検挙された者について,逮捕歴の有無及びその回数を,アメリカと日本とで比較してみたものである。この資料のうち我が国に関するものは成人のみを対象としたものであること,アメリカでは我が国におけるよりも一般に犯罪者を逮捕して捜査する場合が多いことなどの事情の相違はあるが,どの罪種についても,逮捕歴を持つ者の全体に占める割合は,アメリカが我が国より多いことがわかる。

I-12図 検挙された者についての逮捕歴の比較