最近5年間における保安関係特別法犯の検察庁新規受理人員を示したのが，I-33表である。なお，軽犯罪法違反及び酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律違反についても，その違反行為中に少なからず保安に関係のある犯罪行為が含まれていると考えられるので，同表に取り上げている。

I-33表　保安関係特別法犯検察庁新規受理人員(昭和45年〜49年)

　銃砲刀剣類所持等取締法違反は起伏のある動きを示しているが，昭和49年には前年より増加している。同法違反のほぼ半数を占める不法所持事犯(同法3条)について，最近5年間の送致人員の推移を示したI-34表によると，不法所持事犯は全体として減少傾向にあるが，けん銃事犯は過去5年間に約2.8倍に激増していることが注目される。

I-34表　銃砲刀剣類所持等取締法3条違反の送致人員(昭和45年〜49年)

　火薬類取締法違反は増減を繰り返し，昭和49年には前年より増加している。軽犯罪法違反は48年まで減少した後，49年には前年より増加し，また，酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律違反は逐年減少している。