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 昭和48年版 犯罪白書 第3編/第3章/第1節/4 

4 交通反則通告制度運用の状況

 昭和46年・47年における交通反則通告制度の運用状況をみると,III-131表のとおりである。47年の道路交通法違反事件については,成人事件では,653万7,059件中反則事件として告知されたのが,525万3,718件で,前年より48万9,208件(10.3%)増加し,その適用率も80.4%と上昇している。また,少年事件では,68万7,243件中66.0%に当たる45万3,620件について告知がなされているが,その適用率は,成人のそれをかなり下回っている。これは,交通反則通告制度が適用されない無免許と速度違反(25km/h以上)の占める割合が,成人事件では9.9%にすぎないのに対し,少年事件では26.5%という大きな割合を占めていることによるものである。また,警察庁の追跡調査によると,反則金の納付率は,制度発足以来5か年の平均が95.3%となっており,昭和43年7月1日から施行されたこの制度は,順調に運用されているといってよい。

III-131表 交通反則通告制度の運用状況(昭和46年・47年)