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3 道路交通法違反事件の最近の傾向 III-4図は,昭和四六年中に,警察から検察庁および家庭裁判所に送致され,あるいは,交通反則通告制度の適用を受けて警察官・交通巡視員から反則行為として告知された道路交通法違反事件六,六九〇,八七五件(前年より一,三八一,四五一件増)を,違反の態様別に分類したものである。これによると,最高速度違反が三二・〇%で第一位,これに次ぐ駐停車違反が二六・〇%であり,この順位は,数年間変わっていない。しかし,前年三位で六・四%を占めていた無免許運転が四・六%となり,通行禁止制限違反,一時停止違反より少ない割合となったことが認められる。
III-4図 道路交通法違反態様別の百分比(昭和46年) 次に,交通犯罪の中で,一般に,最も悪質といわれている「ひき逃げ」事件について,昭和三六年および四二年以降の推移をみると,III-112表のとおりである。これによると,発生件数は逐年増加し,四二年を一〇〇とする指数では,四六年は一六一になっている。ひき逃げされた事故の死傷者数の増加は著しく,最近五年間で一三,一七八人増加し,人身事故全体の死傷者中に占める割合も,四六年には,三・三%と最近五年間で最も高い数字を示している。一方,ひき逃げ事件の検挙率は,逐年上昇して,四六年は九一・〇%の高率となっている。III-112表 人身事故に伴うひき逃げ事件の累年比較(昭和36,42〜46年) |