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令和2年版 犯罪白書 第7編/第2章

第2章 薬物の概要

この章においては,法令により譲り渡したり,所持したりすることなどが規制されている薬物について,国連薬物・犯罪事務所(UNODC)(第1編第3章第1節及び本編第7章第2節2項(1)イ(ウ)参照)及び世界保健機関(WHO:World Health Organization)のほか,米国国立薬物乱用研究所(NIDA:National Institute on Drug Abuse),米国精神医学会(APA:American Psychiatric Association)等の資料に基づき,その精神及び身体に与える影響等について概観する。なお,薬物を注射する際に注射針を他人と共有することにより,HIV,C型肝炎ウイルス等に感染するおそれがあるほか,薬物を吸引することにより,鼻中隔穿(せん)孔,肺炎等を引き起こすことがある。また,妊娠・授乳中に薬物を摂取することにより,胎児・乳児に悪影響が生じることも,薬物を乱用することの影響の一つである。