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令和2年版 犯罪白書 第4編/第8章/第2節/2

2 特別法犯

4-8-2-4図は,外国人による特別法犯(交通法令違反を除く。以下この項において同じ。)の検挙件数及び検挙人員の推移(平成元年以降)を,来日外国人とその他の外国人の別に見たものである。来日外国人による特別法犯の検挙件数及び検挙人員は,いずれも,16年をピークに24年まで減少していたが,25年からの増減を経て,28年から4年連続で増加しており,令和元年は検挙件数8,112件(前年比1,450件(21.8%)増),検挙人員6,092人(同854人(16.3%)増)であった。

4-8-2-4図 外国人による特別法犯 検挙件数・検挙人員の推移
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4-8-2-5図は,来日外国人による特別法犯の主な罪名・罪種について,検挙件数の推移(最近20年間)を見たものである。

入管法違反の検挙件数は,平成17年から減少していたが,25年及び26年に増加し,27年は減少したものの,28年から増加し続け,令和元年は5,897件(前年比1,153件(24.3%)増)であった。元年における入管法違反の検挙件数を違反態様別に見ると,不法残留が3,603件と最も多く,次いで,旅券等不携帯・提示拒否(在留カード不携帯・提示拒否及び特定登録者カード不携帯・提示拒否を含む。)793件,偽造在留カード所持等(偽造在留カード行使及び提供・収受を含む。)748件,資格外活動398件の順であった(警察庁刑事局の資料による。)。

なお,令和元年における来日外国人による入管法違反及び覚醒剤取締法違反の検挙件数を国籍別に見ると,入管法違反は,ベトナムが2,721件(検挙人員1,869人)と最も多く,次いで,中国が1,539件(同1,099人),タイ365件(同302人)の順であった。覚醒剤取締法違反は,総数が511件(同475人)であり,ブラジルが98件(同75人)と最も多く,次いで,フィリピンが62件(同51人),タイ61件(同80人)の順であった(警察庁の統計による。覚醒剤取締法違反の検挙人員については第7編第4章第1節1項(1)イ(ウ)参照)。

4-8-2-5図 来日外国人による主な特別法犯 検挙件数の推移
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