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平成28年版 犯罪白書 第1編/第3章/第2節

第2節 強盗

本節でいう「強盗」とは,UN-CTSの調査票における「Robbery」をいう。

UN-CTSの調査票では,「Robbery」について,有形力の行使又は有形力を行使することの脅しを用いて抵抗を抑えることによって人から財物を盗取する行為と定義されている。また,統計上可能な場合は,「Mugging(Bag-Snatching)」(ひったくり)及び暴力を伴う「Theft」(本章第3節参照)を含むが,「Pick Pocketing」(すり)及び「Extortion」(恐喝)を除くこととされている。

我が国における「強盗」の発生件数としては,警察において認知した,強盗(刑法236条),強盗予備(同法237条),事後強盗(同法238条),昏睡強盗(同法239条),強盗致死傷(同法240条。なお,強盗殺人を含む。),強盗強姦及び同致死(同法241条)の認知件数が計上されている(強盗予備を除き,いずれも未遂を含む。)。また,我が国において窃盗の手口の一つとして集計されている「ひったくり」の数値については,「強盗」ではなく,「その他の窃盗」(本章第3節参照)に含まれるものとして計上されている。

各国における「強盗」の発生件数及び発生率の推移(2009年から2013年までの5年間)を見ると,1-3-2-1表のとおりである。

各国における2013年の発生件数を2009年の発生件数と比較すると,フランス以外の4か国において,発生件数が減少(米国において15.6%減,英国において23.6%減,ドイツにおいて4.2%減,我が国において26.7%減)している。

1-3-2-1表 各国における強盗の発生件数及び発生率の推移
1-3-2-1表 各国における強盗の発生件数及び発生率の推移
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