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平成27年版 犯罪白書 第6編/第5章/第2節/6

6 痴漢型

初回の性非行・性犯罪時の年齢は,29歳以下の者が4割強であるが,40歳以上の者も2割強である(6-4-3-4図<5>参照)。 性犯罪前科のある者は85.0%で,そのほとんどは条例違反であるが,強制わいせつの前科を有する者も一定数いる(同図<1>本編第4章第3節3項(2)カ参照)。 保護処分歴のある者の割合は1割弱(同図<4>参照)である。調査対象事件で初めて実刑に処せられた痴漢型の者56人について,条例違反による前科の内容を詳細に見ると,43人に罰金前科があり,30人に単純執行猶予前科があり,7人に保護観察付執行猶予前科がある(重複計上による。)。また,罰金の回数では,複数回の者は7割強を占めていた。再犯率は44.7%と,他の類型と比べて最も高く, 再犯者の7割が条例違反による再犯である(6-4-4-3図CD-ROM参照)。性犯罪再犯(刑法犯)ありの者も一定数存在し, その8割強が強制わいせつである。大学進学(大学在学・中退・卒業をいう。以下この章において同じ。)の割合は3割強である(6-4-3-3図<4>参照)。

痴漢型には,複数回の刑事処分を受けているにもかかわらず,痴漢行為を繰り返している者が多いが,強制わいせつの前科のある者や強制わいせつの再犯に及ぶ者も一定数含まれている。