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平成24年版 犯罪白書 第1編/第1章/第1節/2

2 検挙人員

刑法犯の検挙人員は,平成10年に100万人を超え,11年から毎年戦後最多を更新し,16年に128万9,416人を記録した後,17年から減少に転じて,23年は98万6,068人(前年比4万3,049人(4.2%)減)と100万人を下回った(1-1-1-1図参照)。

平成23年における刑法犯の検挙人員を罪名別に見ると1-1-1-2表のとおりであり,その罪名別構成比は1-1-1-3図<2>のとおりである。自動車運転過失致死傷等が検挙人員の69.0%を占めている。

一般刑法犯について,検挙人員の年齢層別構成比の推移(最近30年間)を見ると,1-1-1-5図のとおりである(女子については,CD-ROM参照)。最近は,全般的に高年齢化が進み,特に,60歳以上の者の構成比は,昭和57年には3.5%(1万5,363人)であったのが,平成23年には,22.9%(7万83人)まで上昇し,65歳以上の高齢者が15.9%(4万8,637人)を占めている(第4編第4章第1節参照)。


1-1-1-5図 一般刑法犯 検挙人員の年齢層別構成比の推移
1-1-1-5図 一般刑法犯 検挙人員の年齢層別構成比の推移

女子について,一般刑法犯の検挙人員及び人口比の推移(昭和21年以降)を見ると,1-1-1-6図のとおりである。検挙人員は,昭和25年(5万4,000人台),39年(5万1,000人台),58年(8万3,000人台)のピークを経て,63年には58年に次ぐ8万2,000人台となったが,平成期に入って一旦は大幅に減少した。その後,平成4年の5万2,000人台を底として,5年から増加に転じ,17年には8万4,175人と戦後最多を記録したが,18年から再び減少に転じ,23年は6万5,631人(前年比3,861人(5.6%)減)であった。


1-1-1-6図 女子の一般刑法犯 検挙人員・人口比の推移
1-1-1-6図 女子の一般刑法犯 検挙人員・人口比の推移

平成23年における一般刑法犯の罪名別の検挙人員を男女別に見ると,1-1-1-7表のとおりである。構成比では,男女のいずれでも,窃盗が最も高く(それぞれ48.8%,78.1%),横領がそれに次いでいる(同16.9%,8.6%)。女子比は,嬰児殺(100.0%)で圧倒的に高いほか,万引き(40.5%)も顕著に高い。


1-1-1-7表 一般刑法犯 検挙人員(罪名別・男女別)
1-1-1-7表 一般刑法犯 検挙人員(罪名別・男女別)