前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成21年版 犯罪白書 第7編/第2章/第3節/5 

5 暴力団所属状況

 7-2-3-12図は,入所受刑者(平成16年〜20年の累計)について,暴力団所属状況別構成比を,罪名・入所度数別に見たものである。
 全般的に,暴力団関係者(犯行時において,暴力団対策法に規定する指定暴力団等の構成員及びこれに準ずる者をいう。以下,この項において同じ。)の比率は,入所度数を重ねるに従って高くなる傾向があり,特に,入所度数が1度の者で7.5%であるのに対して,入所度数が2度以上の者では15.0〜20.9%と相当に高い。
 罪名別に暴力団関係者の比率を見ると,傷害・暴行が19.6〜38.5%と高く,窃盗は3.4〜7.1%と比較的低い。覚せい剤取締法違反は12.1〜30.8%と,傷害・暴行と比べると低いものの,入所度数を重ねるほどに,暴力団関係者の比率が顕著に上昇しており,暴力団との結び付きが再犯に大きく影響していることがうかがわれる。

7-2-3-12図 入所受刑者の暴力団所属状況別構成比(罪名別・入所度数別)