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 平成21年版 犯罪白書 第5編/第1章/第3節 

第3節 財産犯による被害

 強盗,窃盗,詐欺,恐喝,横領及び遺失物等横領((被害者が法人その他の団体である場合を含む。)以下,この節において,「財産犯」と総称する。)について,認知件数(被害がない場合を含む。以下,この節において同じ。)及び被害額の推移(最近10年間)を見ると,5-1-3-1表のとおりである。
 財産犯の認知件数及び被害総額は,平成14年まで増加していたが,15年から減少している。20年における財産犯による被害総額は,約2,200億円(現金被害は約1,100億円)相当である。これを罪名別に見ると,窃盗によるものが財産犯による被害総額全体の59.3%を占め,次いで,詐欺によるものが32.9%,横領によるものが5.8%であった。現金被害額では,詐欺によるものが16年に急増し,20年は,財産犯による現金被害総額の62.9%を占めている。
 平成20年における窃盗による現金被害額を窃盗の手口別に見ると,侵入窃盗によるものが約146億6,000万円,非侵入窃盗によるものが約128億円,乗り物盗によるものが約1億7,000万円であった(警察庁の統計による。)。

5-1-3-1表 財産犯 認知件数・被害額(罪名別)の推移