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 平成17年版 犯罪白書 第1編/第1章/第2節/3 

3 強姦・強制わいせつ

 強姦の認知件数は,平成8年までおおむね横ばい傾向にあったところ,9年以降増加傾向に転じ,15年には昭和50年代後半以降で最多の2,472件となったが,16年は2,176件(前年比296件(12.0%)減)であった。検挙率は,かつては90%前後を誇ったが,11年以降低下し,14年には62.3%と戦後最低を記録した。その後は横ばい傾向となり,16年は64.5%(同1.0ポイント上昇)であった。
 強制わいせつの認知件数は,平成11年以降急増し,15年には戦後最多の1万29件となった。16年は,9,184件(前年比845件(8.4%)減)となったが,なお高水準にある。検挙率は,11年以降急低下し,14年には35.5%と戦後最低を記録した。その後は横ばい傾向となり,16年は39.8%(同1.0ポイント上昇)となった。
 重大悪質事案も発生していることから,性犯罪者の実態把握と処遇の在り方は,緊急の重要課題といえよう。