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 平成15年版 犯罪白書 第5編/第7章/第2節/3 

3 処罰面での対策と課題

 被害の大きさ,社会不安を引き起こす度合い等様々な点からみて悪質重大な事犯に対しては,被害者感情にも十分配慮しつつ,厳しい量刑で臨むことが必要であり,特に,連続強盗犯,睡眠導入剤等薬物を使用した昏睡強盗や強盗強姦等模倣性の強い犯罪には一般予防の見地から厳しく対処する必要があることは言うまでもない。また,少年の凶悪犯罪については,改正少年法の趣旨を踏まえた事件処理を心掛けるほか,たとえ,重大な結果に至らなかった事案であっても,これを放置すると将来更に悪質な事犯を犯すおそれがあるものについては,早期に犯罪の芽を摘むという観点から,適切な措置がなされるよう努めるとともに,集団犯罪に対しては,不良交友からの離脱と不良グループの弱体化等を図ることも必要である。