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 平成13年版 犯罪白書 第3編/第2章/第3節/1 

第3節 少年鑑別所における鑑別

1 入・退所状況

 III-22図は,昭和24年以降の少年鑑別所新収容人員の推移を見たものである。

III-22図 少年鑑別所新収容人員の推移

 少年鑑別所新収容人員は,昭和60年以降,平成7年までは減少傾向を示していたが,8年から増加に転じ,12年には前年より2,143人(10.5%)増加して2万2,525人となった。戦後における少年非行の第三の波とされる時期の少年鑑別所新収容人員のピークである昭和59年の水準に迫る数値となっている(巻末資料III-11参照)。
 III-23図は,平成12年の少年鑑別所新収容者について,男女別及び年齢層別に非行名別構成比を見たものである。

III-23図 少年鑑別所新収容者の男女別・年齢層別・非行名別構成比

 男子は,すべての年齢層で窃盗の構成比が最も高く,次いで,年少少年では傷害,恐喝の順,中間少年では道路交通法違反と傷害がほぼ同率で並び,年長少年では傷害,道路交通法違反の順となっている。
 女子は,年少少年では虞犯の構成比が最も高く,次いで傷害,恐喝の順となっている。中間少年では虞犯,傷害,覚せい剤取締法違反がいずれも約2割,次いで窃盗と恐喝がいずれも約1割となっている。年長少年では覚せい剤取締法違反が最も高く,次いで窃盗,恐喝,傷害の順となっている。
 III-4表は,最近3年間の少年鑑別所退所事由別人員を見たものである。平成12年における少年鑑別所退所事由別人員は,保護観察(45.1%)が最も多く,以下,少年院送致(26.9%),試験観察(11.6%),観護措置の取消し(8.1%)の順となっている。

III-4表 少年鑑別所退所事由別人員