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 昭和38年版 犯罪白書 第二編/第三章/一/9 

9 新受刑者の刑事処分歴および保護処分歴

 新受刑者のうち刑事処分歴のあるものは,昭和三六年には,二八,一五二人(七五・五%)で,前年と同じ割合である。その内訳はII-61表(1)のとおり,実刑が最も多く,単純執行猶予がこれに次いで多い。

II-61表

 次に,新受刑者のうち保護処分歴のあるものは,五,三四六人(一四・三%)で,そのうち,最も多いのは少年院送致(三,九七六人)であって,以下,保護観察所の保護観察処分(七七三人),教護院または養護施設送致(五九七人)の順である。
 また,刑事処分歴と保護処分歴とをあわせてもっているものは,三,五五八人(九・五%),どちらの処分歴もないものは,七,二四五人(一九・四%)である。
 なお,新少年法の適用をうけた年齢層にある,三〇才未満のもののうち,初犯者で入所度数一度目のものについて,保護処分歴のあるものの割合を,年齢段階別にみると,II-61表(2)に示すとおり,一九才以下すなわち少年受刑者に圧倒的に多く,成人では,二〇-二四才の青年層に多く,二五才以上ではきわめて少なくなっている。
 II-61表(3)は,初犯者で入所度数一度目のものについて,少年院送致の前歴のあるものを,過去四年間にわたって比較してみたものであるが,その割合は,上昇の傾向を示しているように思われる。