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 平成10年版 犯罪白書 第2編/第4章/第3節/2 

2 入所時の処遇

(1) 入所時調査

 受刑者に対しては,刑執行開始時の指導及び訓練と並行して分類調査が行われ,その結果に基づいて,収容分類級(収容する施設又は施設内の区画を区別する基準となる分類級)及び処遇分類級(処遇の重点方針を区離する基準となる分類級)が判定され,収容する施設が決定される。
 平成9年12月31日現在における受刑者の収容分類級別人員及び構成比を見ると,II-20表のとおりであり,B級(犯罪傾向の進んでいる者)が2万1711人(52,1%)と最も多くなっている。

II-20表 受刑者の収容分類級別人員(平成9年12月31日現在)

 分類調査及び分類処遇体制を充実する施策の一環として,矯正管区ごとに,分類センターとしての機能を営む施設(名古屋・広島・福岡・宮城・札幌・高松の各刑務所,川越少年刑務所及び大阪拘置所)が指定されている。

(2) 刑執行開始時の指導及び訓練

 刑執行開始時の指導及び訓練の期間は,おおむね2週間で,新受刑者に対し,その精神的安定と改善更生の意欲の喚起を図りつつ,施設内における生活及び行動の窪勢力並びに処遇の内容を理解させるため,受刑の意義,処遇の目的,処遇制度、処遇内容等のオリエンテーションと集団生活に必要な諸訓練が行われる。