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 平成 9年版 犯罪白書 第1編/第3章/第2節 

第2節 凶悪犯

 ここでは,殺人及び強盗について,その動向を概観する。これらの凶悪犯は,昭和20年代から30年代の間と比較すると,近年,はるかに低い水準を維持し続けている。しかし,一方では,銃器を使用した殺人事件や金融機関等を対象とした強盗事件が多発し,オウム真理教関係者らによるとされる毒物使用大量無差別テロ事件などの特異な事犯が相次いで発生するなど,従来,我が国においては見られなかったような異質で凶悪な犯罪が日常身近に発生する状況も見られるに至っている。