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 平成 5年版 犯罪白書 第3編/第2章/第1節/2 

2 暴力団勢力の推移

 平成4年末現在における暴力団勢力(暴力団の構成員及び準構成員)は約9万600人であり,前年に比べ約400人減少している。これを暴力団構成員のみについて見ると,6万3,800人から5万6,600人へと7,200人(11.3%)の減少となっている。広域暴力団(2以上の都道府県にわたって組織を有する暴力団をいう。)のうち,特に悪質かつ大規模な広域暴力団で,警察庁が集中取締りの対象として指定している山口組,稲川会及び住吉会の3団体に所属する暴力団勢力は約5万8,400人(暴力団勢力全体の64.5%)であり,暴力団勢力全体に占める重点対象3団体所属の暴力団勢力の比率は,前年に比べ2.9ポイント上昇している。したがって,暴力団の現状は,特に大規模な広域暴力団による寡占化の傾向が依然として進展しているといえる。