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 昭和37年版 犯罪白書 第一編/第五章/三/2 

2 入所度数と再犯期間

 入所度数の多い受刑者ほど,再犯期間が一般に短いといわれているが,昭和三三年から昭和三五年までに新入した受刑者(新受刑者)のうちの再入受刑者につき,その入所度数と再犯期間との関係をみると,I-89表のとおり,入所度数が高いものほど,その再犯期間が短かくなっていることがわかる。昭和三三年から昭和三五年までの再入受刑者の累計では,入所が二度目のものは一年未満にその五一・一%が再犯しているのに対して,三度目のものは,五八・二%,四度目のものは六〇・二%,また六度以上のものは七三・四%が一年未満に再犯している。また,再入受刑者のうち,二度目のものと六度以上のものとを比較すると,六度以上のものは二度目のものの約六割の人数であるが,一年未満に犯行を重ねたもの,すなわち再犯期間び一年未満のものは,両者ともほぼ同数に近く,他の度数のものをこえている点が注目される。

I-89表 再入受刑者の入所度数別・再犯期間別人員と率(昭和33〜35年累計)