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 昭和63年版 犯罪白書 第3編/第1章/第2節/6 

6 家庭と非行

 家庭は,少年の成長と発達にとって基本的に重要な影響を与える環境であり,少年非行との関連が古くから着目されてきた。
 III-13表及びIII-14表は,一般保護少年を家庭の保護者の状況別及び生活程度別の構成比で見たものである。約7割は実父母がそろい,8割強が経済的に普通以上の家庭の少年となっている。
 III-5図は,非行少年の保護者の養育態度について見たものである。放任が49.6%で最も多く,以下,甘やかし・過保護16.2%,厳格13.8%,監護能力なし4.1%の順となっている。

III-13表 一般保護少年の保護者の状況別構成比

III-5図 保護者の養育態度別構成比

III-6図 家庭内暴力少年の学職別構成比

III-14表 一般保護少年の保護者の生活程度別構成比

III-7図 家庭内暴力の対象別構成比(昭和62年)

 ところで,家庭内暴力は,昭和62年には前年よりも更に減少し,798人となっている。III-6図及びIII-7図は,家庭内暴力事犯少年について,学職別構成比及び暴力の対象別構成比を見たものである。学職別では中学生が最も多く,39.2%を占め,次いで,無職少年,高校生となっている。また,暴力の対象別では,母親が67.3%で最も多く,以下,父親10.8%,同居の親族9.5%,物(家財道具等)9.1%の順となっている。