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 昭和59年版 犯罪白書 第3編/第2章/第2節/3 

3 科刑状況

 (1)死刑,懲役及び禁銅
 III-12表は,昭和57年中の第一審裁判所における死刑,懲役及び禁錮の科刑状況を,罪名別に見たものである。
 昭和57年中の死刑言渡人員は11人,無期懲役言渡人員は26人で,いずれもその罪名は殺人と強盗致死である。
 昭和57年中における有期の懲役及び禁錮の科刑状況を,刑期別に見ると,刑期1年未満の者が全体の48.4%を占め,刑期が3年を超える者は3.4%にすぎない。刑期が10年を超える者は,総数で124人で,これを罪名別に見ると,殺90人,強盗致死傷15人,放火6人,覚せい剤取締法違反6人などとなっている。
 (2)罰 金

III-12表 罪名別死刑・懲役・禁錮の第一審科刑状況(昭和57年)

III-13表 罪名別罰金の第一審科刑状況(昭和57年)

 III-13表は,昭和57年中の第一審の裁判(略式命令を含む。)における,罰金の科刑状況を罪名別に見たものである。5万円未満の罰金に処された者が総数の90.1%を占め,さらに,そのうち87.6%が道交違反によるものである。10万円以上の罰金に処された者は,総数では2.8%であるが,業過では16.2%と高率になっているのが注目される。なお,50万円以上の罰金に処された者の8割強(111人)が各種税法違反によるものである。