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 昭和54年版 犯罪白書 第4編/第1章/第1節 

第4編 特殊な犯罪と犯罪者

第1章 薬物犯罪

第1節 概  説

 我が国における各種薬物事犯の推移を検察庁新規受理人員及び警察補導人員によって見ると,IV-1表のとおりで,年次により,各薬物事犯にかなりの増減のあることがわかる。近年の動向においては,覚せい剤事犯,大麻事犯及びシンナー等の有機溶剤事犯が増勢にあり,注目すべき現象と思われる。薬物事犯については,従来,一定の時期にはおおむね一種類の薬物事犯の流行を見るのが例であったが,近年は,薬物事犯の多様化ともいうべき傾向がうかがわれ,この点についても注意を要するものがあると思われる。なお,覚せい剤事犯について,昭和26年から53年までの検察庁新規受理人員の推移を図示したのがIV-1図である。

IV-1図 覚せい剤事犯の検察庁新規受理人員の推移(昭和26年〜53年)

IV-1表 薬物事犯の検察庁新規受理人員及びシンナー等濫用少年補導人員(昭和26年〜53年)