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令和4年版 犯罪白書 第7編/第1章

第7編 新型コロナウイルス感染症と刑事政策
第1章 はじめに

令和元年(2019年)12月に中国湖北省武漢市で、原因不明肺炎(後に新型コロナウイルスに起因することが判明。)の発生が報告された後、新型コロナウイルス感染症は、世界中に感染拡大し、その影響により、我が国の国民生活・経済・社会も大きな変容を余儀なくされた。そして、これに伴い我が国の犯罪動向や刑事司法についても少なからぬ影響を受けた。そこで、本編では、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大した令和2年及び3年における犯罪の動向及び刑事司法の各段階における取組(対策)等について見ていくこととする。本編の構成としては、第2章において、新型コロナウイルス感染症感染拡大下における同感染症に関連した主な社会の出来事や感染者数、人々の移動を伴う動き(人流)の動向等について見た後、第3章において、主要な犯罪や特に注目すべき犯罪の動向について月別で認知件数等の推移を見るなどし、第4章において、刑事司法の各段階に与えた影響や新型コロナウイルス感染症対策について紹介する。これらを踏まえ、第5章において、新型コロナウイルス感染症と刑事政策についての現状等を総括し、将来に向けた展望を試みる。