高齢者の刑法犯検挙人員中の初犯者・再犯者人員及び再犯者率の推移(最近20年間)を総数・女性別に見るとともに,これを年齢層別で見ると,7-3-1-4図のとおりである。
平成10年以降の総数における高齢者の検挙人員のうち,65〜69歳の者では,初犯者は,18年まで毎年増加したものの,19年から緩やかな減少傾向にある。再犯者は,21年まで増加し,22年以降はおおむね横ばいで推移して,24年から初犯者を上回るようになり,29年の再犯者率は53.8%であった。
70歳以上の者では,初犯者は,平成19年に1万8,575人を記録して以降緩やかに減少しているが,毎年,1万5,000人を超える者が初犯者として検挙されている。70歳以上の者では,27年に至って初めて再犯者が初犯者を上回り,29年の再犯者率は50.7%であったが,10年以降の再犯者率の上昇は,65〜69歳の者より急激である(CD-ROM参照)。
65〜69歳の者の再犯者率は,過去20年間一貫して,70歳以上の者の再犯者率は,平成22年以降,いずれも非高齢者と比べて高い(CD-ROM及び5-2-1-1図CD-ROM参照)。
平成10年以降の女性の高齢者の検挙人員のうち,65〜69歳の女性では,初犯者は再犯者より一貫して多いものの,初犯者が22年から減少傾向にあるのに対し,再犯者はほぼ横ばいの状況にあることから,再犯者率は上昇傾向にあり,29年は44.6%と,10年(18.1%)と比べて26.5pt上昇した(CD-ROM参照)。
70歳以上の女性のうち,初犯者は,平成23年に7,056人を記録して以降ほぼ横ばいの状況にあり,24年以降も毎年6,000人を超える70歳以上の女性初犯者が検挙されている。また,70歳以上の女性では,再犯者の増加が著しく,29年(5,201人)は,10年(191人)の約27.2倍で,同年以降の再犯者率も,著しい上昇傾向にあり,29年は45.6%と10年(7.5%)と比べて38.1pt上昇した(CD-ROM参照)。