刑法犯により検挙された成人のうち,有前科者(道路交通法違反を除く犯罪の前科を有する者をいう。以下この項において同じ。)の人員(前科数別)及び有前科者率(刑法犯の成人検挙人員に占める有前科者の人員の比率をいう。以下この項において同じ。)の推移(最近20年間)は,5-2-1-2図のとおりである。有前科者の人員は,平成19年から減少しているが(29年は前年比4.0%減),刑法犯の成人検挙人員総数も減少しているため,有前科者率は,9年以降27〜29%台でほぼ一定している。29年の有前科者を見ると,前科数別では,有前科者人員のうち,前科1犯の者の構成比が最も高いが,前科5犯以上の者も21.7%を占め,また,有前科者のうち同一罪名の前科を有する者は52.5%であった(CD-ROM参照)。
なお,暴力団構成員等(暴力団構成員及び準構成員その他の周辺者をいう。)について,平成29年における刑法犯の成人検挙人員の有前科者率を見ると,72.5%と相当高い(警察庁の統計による。)。
5-2-1-3図は,平成29年における刑法犯の成人検挙人員の前科の有無別構成比を罪名別に見たものである。刑法犯全体と比べて,恐喝,強盗及び詐欺の有前科者率が特に高く,同一罪名の前科を有する者の比率は,窃盗及び恐喝において高い。